玉川上水日記

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映画「ハンガー・ゲーム」

ハンガー・ゲーム
The Hunger Games / 2012年 / アメリカ / 監督:ゲイリー・ロス / サスペンス、SF


生き残るのは誰かなー?
【あらすじ】
「今日はみなさんに、ちょっと殺し合いをしてもらいます」

【感想】
ある作品について、何かに似ているというのは失礼なのかもしれない。でも、わかりやすく言うなら「バトル・ロワイアル」に似ている。ビートたけしは出てこない。

文明崩壊後の近未来。北アメリカに位置する国家パネムは、キャピトルという都市に統治されていた。その下には12の地区があり、人々は貧しい生活に苦しめられていた。毎年、12の地区からクジ引きで代表が選ばれて殺し合いを強制される。最後まで生き残った一人だけが豊かな暮らしを与えられる。

で、この左の紫のおばちゃんがキャピトルから来た使者なんですね。彼女がクジ引きで地区の代表者を選ぶのですが、豊かな生活を送っている特権を振りかざしているようで観ていてイライラします。彼女にとってハンガー・ゲームはただの娯楽なんですけど、選ばれる者は殺し合いですから真剣。その温度差がうまく描かれています。おばちゃん、憎し!

青い服は主人公カットニス(ジェニファー・ローレンス)、妹をかばって地区の代表に。右の写真の男は同じ地区から選ばれたもう一人の代表ピータ(ジョシュ・ハッチャーソン)、カットニスに密かに想いを寄せています。

彼らの戦いはテレビ中継されており、キャピトルに住む特権階級の人間は、誰が生き残るか賭けの対象にしている。彼らから気に入られると、戦いの最中に有利な道具をもらえるので、人気取りも重要です。タニマチだな!

カットニスは、地元にボーイフレンドがいます。でもスポンサー獲得のために、同地区のピータにキスをして、ラブストーリーを演出したりする。命がけのキャバクラ嬢みたいなものでしょうか。やむなし。

こちらは悪役チームの皆さん。いかにも悪そうなオーラが出ております。見事。左は、映画「エスター」に主演したイザベル・ファーマン。エスターのときはかわいかったのだけど、ナイフを使って楽しげに殺す人に成長していました。どうしよう。

ジャングルでの殺し合いなのですが、頭脳戦という感じではないんですね。本当にただの殺し合いというか。あと、殺人に対する葛藤もない。主人公の性格が強いのもありますが「殺しにきたから返り討ちにしましたけど何か?」という感じ。まあ、そうするしかないんだけども。葛藤とかあってもいいじゃないの。

誰が生き残ったかは書きませんが、誰かが勝者になって終わりとなります。どうもモヤモヤする。テストを受けて、100点を取って「がんばったね」と褒められても、そりゃそういうふうに作ってあるから取れるだろうという。あくまで特権階級の掌の上にしかいない。

このバカバカしいハンガー・ゲームをぶち壊して、はじめて本当の勝利なのだろうけど、そこまではいっていない。何か物足りない感じがしました。まだ続きがありそうなので、その後の展開は続編を待て!ということかなあ。


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