玉川上水日記

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映画「みんな元気」

みんな元気
Everybody's Fine / 2009年 / アメリカ、イタリア / 監督:カーク・ジョーンズ / ドラマ


おじいちゃんは、さびしいのだよ。
【あらすじ】
子どもたちが誰も会いに来てくれないので、自分から行きます。

【感想】
ジュゼッペ・トルナトーレ監督のイタリア映画「みんな元気」という作品をハリウッドがリメイクしたのがこの映画。元になったイタリア映画「みんな元気」は「東京物語」(小津安二郎監督)へのオマージュである。いろいろ繋がっているんだねえ。

仕事も引退し、毎日庭いじりぐらいしかやることのないフランク(ロバート・デ・ニーロ)。奥さんには先立たれ、話し相手もいない。四人の子どもたちは独立し、それぞれ忙しくやっている。毎年、子どもたちが遊びに来ていたが今年は全員来れなくなってしまった。ガッカリしたフランクは自分から子どもたちに会いに行くことを思いつく。

まあ、行った先で迷惑がられ、たらいまわしにされちゃうんですね。父親が子どもたちにかけていた期待。親からの期待に応えられない罪悪感。親に心配をかけたくなくて、ついてしまう嘘。いろんな事情はあるのだけど、みんながデ・ニーロに冷たいのでかわいそうになる。おまえらな、デ・ニーロがゴッドファーザーの頃なら、みんな機関銃で撃たれてるからな!って言いたくなる。あんまり、おじいちゃんをいじめないでください。

映画を観て泣くということはほとんどないのですが、これはちょっと目頭が熱くなるものがありました。人生の残酷さ、さびしさを扱いながら「でもそんなに捨てたもんじゃない」と言ってくれる優しさもあります。ちょっといい話。お薦めです。


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