玉川上水日記

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映画「マチェーテ」

マチェーテ
2010年 / アメリカ / 監督:ロバート・ロドリゲス、イーサン・マニキス / バイオレンス


勧善懲悪お色気暴力映画。最高に悪趣味!
【あらすじ】
麻薬王とか、人種差別自警団とか、悪い政治家とか、みんな殺しちゃうよ!

【感想】
メキシコからアメリカへの不法移民、移民差別、麻薬などの問題が背景にある。深刻な話だから、こちらも背筋を正して観なければならない系統の映画かと思っていた。冒頭、主人公マチェーテダニー・トレホ、上の写真)が、裸のお姉さんを担いでいるところで「あ、違うんだ」って、なった。開始5分で。もうとにかく、お色気、暴力、お色気、暴力、惨殺、お色気みたいな作りで、何も考えずに楽しめる勧善懲悪映画です。

主演のダニー・トレホの表情がいいですね。ほとんど喋らないし表情も一種類しかない。それでもなぜかモテモテである。あんなに犯罪者顔なのにー。というか、犯罪者だったんだけども。刑務所に何回か入っているらしい。ホンマもんや!迫力が違います。

映画評論家町山さんのマチェーテ解説動画を観ましたが、メキシコ人は自分の人生を刺青にして体に彫る人がいるらしい。ダニー・トレホにインタビューしたときも「何歳で刑務所に入って‥‥」など、自分の体の刺青を指して、説明してくれたらしい。お茶目だなあ!お茶目すぎて怖いわー。

で、監督の頭がどうかしてるんでしょうが、出ている女優は全部脱がす!という勢いがすごい。みんな脱ぐか、脱がないにしろサービス満点なかっこうで登場しています。とても偉い監督さんだと思います。

脇を固めるキャストも豪華。すっかり白髪のロバート・デ・ニーロ、タイトルに「沈黙」を付けないと死んでしまうスティーヴン・セガールジェシカ・アルバミシェル・ロドリゲスなどなど。デ・ニーロは、悪役に監禁されるシーンがあるのだけど、縛られたままピョコピョコ逃げるところが実にかわいい。

一ヶ所、ものすごくお気に入りのシーンがあります。病院でマチェーテが襲われるのだけど、追っ手の腹を突き刺して腸を引き抜きます。よくアクション物では、カーテンをロープ代わりにして脱出というシーンがありますが、マチェーテは相手の腸をロープ代わりにして、窓をぶちやぶって下の階に逃げるという荒業を展開。バカである。映画を観て声を出して笑うということはほとんどないのだけど、この場面は笑ってしまった。この腸ジャンプの場面を観るためだけにDVDを買うのもありなんじゃないのか。

実にバカげていて、くだらなくて、観た後に残る物がまったくない潔さ!こういう突き抜けた映画もいいですね。お色気、グロテスク多めなのでご注意ください。


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