玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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アンケート

▼会社で業務内容についてのアンケートを書く。それがね、回覧板みたいな形で来るんですよね。これ、なにがいけないかというと前の人たちの答えが全部読めてしまう。最初の人がもっとも薄めの意見で、次の人は明らかに最初の人の意見を参考にして書いている。この繰り返しにより、最後になればなるほど完成度があがっている。まあ、最後はわたしなんだけど。超大作を書いてしまった。構想二十年、上下巻二千ページ、彼はこの作品を書くために作家になったのだ。彼って。

これは、方法がまずいんだろうなあ。アンケート学というものが必要なのかもしれない。テレビの街頭インタビューで、シールを貼り付けてもらうのをやっているけど、あれはよくない。前の人たちの意見に影響されるのは避けられない。

たとえば「バレンタインに何個チョコをもらいましたか」という質問があったとして「0個」「1~5個」「それ以上」の三択があったとする。0個にはシールなし、1~5個のところに20ぐらい、それ以上のところに10ぐらいのシールが貼られている状態でアンケートをやるとする。0個の人って正直に申告できるものなのか。まして、インタビュアーが自分の好みだったとしたら、より正直に言いづらい。

見栄を張って「それ以上」のところにシールを貼るね、わたしは。で「おまえの顔面で『それ以上』って本当?」って顔をインタビュアーにされるので、そのフリップを破り捨てて泣きながら夜の街に消えるのです。なにこれ。

まあ、調子の悪い日もある。