玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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雪 鮫

▼今年はよく雪が降る。お世話になっている会社に行くと、女子大生バイトのアタシちゃんが雪国の厳しさを説いていた。彼女は東北出身らしい。今日も5センチ雪が降ったぐらいで電車が遅れた。彼女に言わせると「東京は根性が足りない!たるんでいるからそうなる!」だそうで、鬼軍曹みたいなことを言いやがると思いました。

▼そんな鬼軍曹と外出。「東京の雪の弱さって、どう思いますか?」と訊かれたけど、べつにどうも思わない。世の中、どうとも思わないことが多い。「いいんじゃないでしょうか‥‥」と答えたら怒られた。さすが鬼軍曹。

雪国のように毎年一定の降雪量があるなら、道路からお湯が出る装置や除雪車をたくさん配備すべきだろう。でもそこに膨大な予算を割り振るより、年に1、2回不便な思いをするほうが費用がかかんないという計算なんだろうねえ。それはおそらく正しいし、東京はその程度の不便を許容しているのだろう。知らんけど。

▼で、雪国育ちの人間によると東京の人は歩き方を知らないとのこと。小股で雪を踏みしめるように歩けば転ばないそうだ。歩き方の秘訣を教えてくれたアタシちゃんは会社を出てすぐ、ほとんど雪がないところでズデーンと、こけた。

「会社のみんなには‥‥、内緒にしてください」と、すがるような目で頼むのでうなづいた。

会社に戻ると「いやー、風が強くて寒かった。アタシちゃんも派手にすっころんだし大変だった。雪国育ちはさすがに転び方が違う」と言いました。5秒で約束を破った。「なんで言うんですかー!」と、慌てるのがおかしかった。裏切られてこそ人は強くなる。

▼埼玉県議会のサイトを見ていたら鮫の歯の化石プレゼントというのをやっていた。ときめくわー。たまらん。応募しました。応募要項に書いた鮫の歯への想いが良かったのか、たんに人気がなかったのか、当たった。買おうと思えば500円ぐらいで買えるけど。

ロッコのクーブリカで発掘されたもので、始新世(約5500万年~約3800万年前)のものらしい。直径は3cmぐらいでしょうか。しかしなぜ埼玉県議会で配っていたのか、それが謎である。
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