玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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映画「ロボット」

ロボット
2010年 / インド / 監督:シャンカール / SF、恋愛、コメディ、ミュージカル


竹内力が、歌う、踊る、恋をする。銃を乱射する。
【あらすじ】
自分にそっくりのロボットを作ったよ。いろいろあって暴走しました。

【感想】けっこう内容に触れてます。
インド映画はよく踊ると聞いてましたが、たしかにことあるごとに踊っていたよ。だから上映時間が長いんだろうねえ。日本版でも139分、完全版は177分だそうで。わたし、途中でちょっと寝てしまった‥‥。その間も踊ってたらしい。

左がこの映画の主人公。工学博士でロボット開発者のバシーガラン(ラジニカーント)。右が彼の交際相手のサナ(アイシュワリヤー・ラーイ)。えらくきれい。な、なぜ、このようなおっちゃんにメロメロなのか。親子ほど年の差がありそう。博士の職場に押しかけるわ、電話攻撃をかけるわで大変。会えなくてヒステリーを起こす。それを余裕で無視する博士なのだった。「ワシ、研究命ですから!」硬派!

しかしそんな仕事熱心な博士が10年もの歳月をかけて完成したロボットだが、彼女に「ロボットに大学の宿題手伝ってほしいから二日ぐらい貸して~」と頼まれる。学会での発表も無事終えて注目を浴び、これから忙しくなるというときにである。大学の宿題てオイ。「自力でやれやー!」って博士が切れるかと思いきや「いいよ~。ハニー」ってな具合で簡単に貸してしまう。貸すんかーい!って、なりました。全然硬派じゃない‥‥。

インド映画は、ちょっとお腹の出たおっちゃんが主人公というイメージがある。若くてかっこいい人もたくさんいるだろうに。なんだか不思議。若さだけというよりも、成熟し、地位、お金などもある大人がかっこいいという文化なのかもしれませんね。インド行くしかないなー!骨を埋めるしかないなー!

文化的な違いが面白かった。火事にあったマンションからロボットが女性を救出する場面がある。その女性は風呂に入っていて服を着てない。だから助けられるのを拒むのだけど、ロボットは女性を裸のまま助けてしまう。住民やマスコミに裸を見られた女性は、逃げるように道路に飛び出して車に跳ねられる。あの恥の感情は、ちょっと日本とは違うような気もする。モザイクも胸から股あたりまでかかっていて、やはり規制が厳しいのでしょうかね。キスシーンも頬にしていた。

カーアクションもがんばってますよ。しかしサングラスをしたときの竹内力っぽさは、かなりのもの。ポーズも決めてます。そして何かあるととにかく踊る。ド派手な衣装で竹内力が踊ります。

ダンスシーンは特に画が派手で、観ていると楽しいですね。銃をかまえて笑えば、ますます竹内力っぽさが増す。ほ、本物やないか‥‥。萬田金融の方ですよね。逃げれば地獄まで取り立てに行く。

で、ヒロインがロボットにさらわれたときに車で逃亡するんです。インド警察はヒロインも乗ってるのに車を撃ちまくるんですよね。絶対死ぬと思うんだけど。あの大雑把さがインドってことなのだろうか。

裁判もかなり荒っぽい。「警官を大量に殺したから、ロボットを作った博士は死刑ね!」ってところから「ロボットは物なので、これは殺人ではなく事故だ」とロボット自身が博士を弁護するのだけど、そこから「じゃあ無罪!」というところまで3分ぐらいしかない。えー、なにこれー、子ども裁判所である。怖い。

アシモフロボット三原則も出てきます。大雑把にいうと「ロボットは人間に危害を加えてはならない」みたいなものです。学会で博士が「ロボット三原則を守ってますか?」と質問を受ける。博士が「ロボット三原則は無視しました。これは軍事利用したいんで!」と、あっさり答えたのは驚いた。インドは国境問題で揉めてるからかな‥‥。

あとは組体操みたくロボットが蛇になったりボールになったり、とにかく楽しませてくれます。こうしてみると見所が盛りだくさんですね。いっぱい書いてしまったよ。CGの完成度やシナリオの荒さなど、細かいことを言えばキリがないですが、ちょっと変わった映画を観たい人はいいんじゃないでしょうか。SF、恋愛、アクション、コメディ、そして歌に踊りとお腹一杯の映画ですね。予告編だけ観ても楽しいです。


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