玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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師走

▼十二月といえばなんでしょうかねえ。山下達郎のクリスマスイブが街に流れる季節ですよ。JR東海のCMで、牧瀬里穂ちゃんが駅に恋人を迎えに行くやつがあって、君ら知らんやろ?駅の改札まで息をきらして走って行くんやけど、改札の向こうに恋人の姿を見つけて慌てて柱の影に隠れるんや。そこでこうして(両肩を上下させる)息を整えてる姿が‥‥、まぁ!かわいい!

というくだりをさんまさんが毎年やってます。本当に嬉しそうにやってんだよなあ。あの様子を観るとしみじみとした気分になります。わたしの中に年末がやってくる瞬間である。今年はまだ観てないがきっとやってくれるだろう。

▼さんまさんがJR東海のCMを語り、FMはクリスマスや恋愛の歌を流し、街はクリスマスムード一色になります。そうです、十二月といえばクリ‥‥、ばっかもーん!討ち入りじゃーい!忠臣蔵である。まったくクリスマスなどという西洋の文化にかぶれおって。でもケーキは食べるんです。だって美味しいもの。ということで師走の十四日といえば赤穂浪士による吉良邸討ち入り事件があった月である。

これ新聞に載ってたとはいえちょっと本当の話かどうか怪しいのではあるけど、討ち入りのあった晩、吉良邸では忘年会が行われていたという。今までの説だとお茶会だったと思う。しかし、これで長年の疑問が氷解した。防備を固めた吉良邸に討ち入ったのに、赤穂浪士側は一人の死者も出さなかったのが不思議だった。相手には清水一学という剣の達人もいたのに。

忘年会が終わり酔っ払っていたのなら納得はできる。でもこれだと少し困る。年末、テレビの忠臣蔵では吉良の家臣と赤穂浪士が激しい斬り合いをしている。あれをリアルに再現すると吉良側がみんなグデングデンになってしまう。

「今年も出たー!課長の十八番、生まれたての小鹿のマネ!」などと盛り上がっているところを殺されたならかわいそうだ。それとも酔っ払って起きられないところを次々に刺していったのだろうか。忘年会やるにしろ全員じゃなくて半分ずつやればよかったのになあ。
産経ニュース
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