玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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改竄

▼一緒に仕事を請けているN氏の家に行く。インターホンを押すがなかなか出てこないので扉をドンドン叩く。
「先日助けていただいたツルですがー、恩返しに参りましたー!ねぇ、ちょっとー!ツルですけどー!」
とやってたら後ろからN氏に声をかけられた。コンビニに行っていたらしい。鍵を開けて中に入るまでに「おまえ35越えてるんだからな」と二度言われた。あれか、大事なことなので二度言いましたというやつか。

▼日記を書く前に、過去に書いた日記と内容が重複しないか自分の日記を検索してみることがある。表示されたものに目を通すと、文の拙さや自分の未熟さに読んでいて苦しくなる。読むに堪えない。

文の巧拙はともかく行間から滲み出る虚栄心やコンプレックスがひどい。短い文ならごまかせるけど、多少長くなってしまうともう駄目である。自分で書いたくせに「この人、こんなこと書いて恥ずかしくないのかな?」と思うことがある。怖いから読み返したくないものの、ほっておくにもあまりにひどすぎる。

仕方ないからそういったものは非公開か削除にする。そんなわけでわたしの日記は1/5ぐらいがボツである。日記でボツというのもよくわからないが。内容が恥ずかしいものは必死になって書き替えることもある。

「よし、これで読める状態になった!」と喜んだものの、誰も読まない過去の日記を書き替えて喜ぶとはいったい何をやっているのでしょうか。それははたして日記なのか。謎は深まるばかり。

▼いつかまともな日記というのが書けるのだろうか。改善する方法を三つ考えた。まず一つは「上手くなる」ということだがこれは無理なので置いておく。二つ目が「人間として成熟する」ことだがこれも置いておく。三つ目は「何も感じないようになる」これしかない。取り急ぎ達成が容易なのはこれではないか。

街中を全裸で歩いても動じない鉄の心。これが今のわたしに求められているものだ。おまわりさん、コイツです!とでも言うしかない。
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