▼知り合いが子どもの名前で悩んでいる。彼はよくある普通の名前にしたいものの、奥さんのご両親はちょっと変わった名前がいいとあれこれ提案してくれるそうだ。こういった問題は難しいですよねえ。「それはこっちで決めるから」と、にべもなくはねつけるのは角が立ちそうだし、かといって子どもの名前はずっと付いてまわるものだから。
奥さんもやはり変わった名前がいいらしく、彼は劣勢らしい。「このままでは子どもの名前が変な名前に!」と焦っていた。無責任ですが「変な名前でもいいんじゃない?」と思うんだけど。それで将来いじめられたらどうすんだとか、そういうこと言うからなあ。
けっこう昔の人でも変な名前っていましたけどね、なんていうの、キラキラネームっていうの?今、生きている人は例に出すと失礼なのでやめときますが。ご長寿という特技でおなじみのきんさんぎんさんだってそうである。
きんさんぎんさんも長生きしたからこそ、あれはめでたい名前みたいになってるけどご本人たちにしてみればどうだったんだろう。女の子が付けられて嬉しい名前なのだろうか。「いや、あれはめでたい名前だし全然変じゃない」と本気でおっしゃる人は、今すぐ役所で「きん」か「ぎん」に改名してほしい。その覚悟があって主張してもらいたい。とかいって、あの当時はああいう名前は普通だったかもしれないけど。
本人たちが立派であれば後から名前のほうが付いてくるから、そんなに目くじら立てんでもと思いますよ。というようなことを知り合いに言った。
「おまえ、喜ぶにお茶で喜茶(キティー)とか提案されても同じこと言えんのか!」と怒られた。
それは斬新すぎる。斬新すぎて謹んでお断りしたい。反抗期に娘から「なんであんな名前にしたのよ!」と、顔面に頭突きを入れられても文句は言えない。変な名前といっても限度があるからねえ。
▼ウィキペディアで「きんさんぎんさん」の項を見ていたら以下のような記述があった。
「双子は縁起が悪いとする慣習が強く残っており、学校でもいじめの対象となった。そのため、交互に学校に通って授業内容を教えあったりしていたという。」
これはかなりすごい話かもしれない。ウィキだから本当のことかはわかりませんが。
友達と遊んだ翌日などどうしたのだろう。「昨日さあ」などと話されても、話が通じない。「いや、昨日のはわたしじゃないほうで‥‥」などと言えば、結局双子ってことはバレてるんだから、なんだかよくわからない話だ。
双子ということは周囲も理解していても、そっくりな人間が同時に存在するのを現実に目にしてしまうと、なんらかの恐怖を感じてしまうのだろうか。