玉川上水日記

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映画「オールド・ルーキー」

オールド・ルーキー
2002年 / アメリカ / 監督:ジョン・リー・ハンコック / 実在の人物を基にした映画


【あらすじ】
怪我によって一度は断念したメジャーリーガーという夢。テキサスの高校で化学教師をしながら野球部のコーチをしていたジム・モリスは、教え子たちとの約束から35歳にして再びメジャーの入団テストを受ける。

【感想】ネタばれしてません。
実に正統派の映画なんですよね。いかにもディズニー映画である。

小学生の頃、川田君というクラスメートがいました。勉強もスポーツもできて性格も良い。容姿も良くて男女問わず人気がある。当然、学級委員。かくいうわたしの小学校時代は、ドラクエ2の復活の呪文50文字をチラシの裏にひたすら書いていた記憶しかありません。(昔は、セーブ機能がなくてパスワードだったんですよ‥‥)

華の無い小学生時代だったなあ。思えば赤ちゃんの頃が一番充実してたよね。「メシ!風呂!寝る!」って言えば、それが全部用意されるし。王様か、アイツら。

で、そんな完璧な川田君のような映画なんだよ。夢・努力・家族愛・教え子や街の人との交流・父との確執と和解、王道ともいえる要素がてんこもりなわけです。もう完全に正しい映画といえるでしょう。ただ、わたし、なぜか川田君とそんなに仲が良くなかったんですよね。悪くもないんだけど、完全すぎて近づきにくいというか。

主人公ジム・モリスを演じたのがデニス・クエイド。スポーツ物には怪我がつきものですが、投球シーンでは怪我をしないかハラハラしながら観ておりました。

まるでキャプテンに恋するマネージャー気分です。オッサンですが。


彼を支える家族もすばらしい。奥さんがとても理解がある。35歳というのは野球選手にとっては引退を考える年齢ですが、最終的に奥さんはメジャー挑戦という夢をサポートしてくれます。家計も苦しいのに大変なことです。

もうさあ、家具が差し押さえられたりしたら普通はけっこう揉めますよ。「離婚じゃー!」ってなるでしょう?子どもを連れて実家にお帰りでしょう?あなた方は。よくできた奥さんですよ。子どもも彼の活躍に期待してくれる。

この映画は夢をあきらめない人間を真正面から描いてます。いまどきそんな映画は珍しい。そこまで熱いテーマをぶちあげられるとなんだか恥ずかしくもなる。でも実は嫌いじゃないんですよね。少し目頭が熱くなる場面もありました。嫌な人とか一人も出てこないんですよねー。たまには直球ど真ん中の熱いメッセージというのもいいですね。観ると元気が出ます。覚醒剤とか使ってないのに。不思議!


ギャオで無料で配信しています。期間限定ですので野球好きの方は是非。そうでない方、汚れてしまったあなたもいかがでしょうか。ケン・ローチ監督の「麦の穂を揺らす風」も観られますね。もう一回観ようかなあ。

ジム・モリスさんご本人が審判役でカメオ出演しています。デニス・クエイドとはあんまり似てないね。
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