玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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読んでいた

養老孟司さんの「運のつき」を読み終わった。ここ何年か悩んでいた問題があって、その答えが載っていたので驚いた。ページをめくった瞬間にその部分が目に飛び込んでくるような体験で、それは僕が今まで経験したことのないものだった。そんな大げさな。というか、ほとんど嘘である。

ちょっと目を引くところはあったのだけど。せいぜい、「あ、この部分、ひょっとして、もしや、うん、そうか」ぐらいの話である。「、」が多い。

本で悩みが解決したことなど憶えている限りなかったので、少し驚いた。多くの人にとってはただの一冊だろうけど、自分にとって特別な本になった。

エクセルに読書記録をつけているので、「運のつき」を書き込むと以前に読んでいたことがわかった。これが成長ということなんでしょうねえ。以前は内容がよくわからなくて印象に残らなかったけど、今回は響くものがあった。

しかし、前回も実は心に響いていたが、そのことを忘れていたら恐ろしい。単なるボケ老人ではないか。いや、二度楽しめるお得な脳ミソと言うこともできる。二度ですむならいいが、三度、四度といけそうである。いける自信がある。もうそろそろ自分の名前を忘れる。

▼そういえば立川談志さんがなくなった。養老孟司にしろ談志にしろ、よくわからないことを言う人である。その言葉の意味はたまには理解できるものの、多くはわからないか、こうではないかと推測するぐらいしかできない。何年もたってから不意にその言葉が思い出され、意味がわかるときがある。それが正解かはわからないが。

そういうよくわからないことを言ってくれる人が、また一人いなくなってしまった。

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