▼仕事をもらっている会社にお邪魔。
打ち合わせも一段落し、給湯室でコーヒーを淹れた。そこへ、つい先日入社した花の女子大生アタシちゃんがやってきた。「花の」て。2011年に「花の」て。定着するまで言い続ける。
で、彼女もコーヒーを淹れ出したが、うっかりカップを倒してしまった。こぼれたコーヒーを慌てて布巾で拭く。そしてコーヒーを淹れなおして、そのまま出て行こうとする。待て待て。布巾を洗ってから行きなさいと姑のごとく説教した。この会社のお局様として見過ごすわけにはいかない。
「先発ピッチャーがマウンドを降りるときには次のピッチャーのためにマウンドをならしてから降りるんだよ。どんな小さな事も、次の人の事を考えてやらないと」
言ってやりました。おっさん特有の野球たとえで。野球をまったくやらないわたしが。バッティングセンターで最低速度80キロの球を豪快に空振りするわたしが。
「野球やってたんですか?」と聞いてくるから言葉に詰まった。
「……、まあ、ちょっとね」
「ちょっとやってたんですか?」
「やってない。小学校のときは囲碁将棋部」
「囲碁将棋!?……、ウフフ。い、い、囲碁将棋って!ツボです、それ!」
ツボってなんだ!笑わせてないよ!自然体だわ。
なんですか。囲碁将棋やる人間が野球を語っちゃいけないと?囲碁将棋部は人間ではないと?そういうことでよろしいでしょうか。
お局様として、彼女をいびり倒すことに決定しました。携帯に将棋の駒ストラップを付けてきて「将棋ほどすばらしいゲームはありません!」と、将棋を崇拝するまでいびり倒す。
なんだか状況がよくわからない。
悪魔のような犯罪とはこのことか。