玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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映画 トイ・ストーリー3 / 2010 米

▼今更ですが、ようやっとトイ・ストーリー3を観ました。 子どもが大きくなったとき、どのタイミングでおもちゃを処分するかという問題があります。この作品でも、おもちゃの持ち主のアンディが大学に進学することになり、家を出ることになります。そこで、母親からおもちゃを捨てるのか、人にあげるのか、とにかく片付けるように言われる。 1作目が公開されて、3が出るまでに14年経っています。もう、アンディも大学生です。2までで終わらせておけば、「アンディとおもちゃたちの友情は永遠に続くのだ!」という終わり方で、誰も悪者にならずに済む完璧な終わり方だったと思う。それが、アンディにおもちゃを処分させるという冒頭にびっくりしました。いや~、攻めますね、ピクサーは。その困難な問題から逃げていない脚本に好感を持ちました。 とにかく出てくるおもちゃがどれもこれも素晴らしい。今回加わった新キャラであるケンのファッションショー、巨大な赤ちゃんのエクソシストっぽい演出、熊のロッツォのしたたかさなど、どれもいい味が出ていました。DVDのおまけで熊のロッツォを演じたネッド・ビーティが出てますが、本当にこの熊に似てるんですよね。それもおかしかった。あと、ほんのちょっとですがトトロが出てたり、三つ目のエイリアンがロミオとジュリエットを演じてたり、細かい部分も楽しめます。 どんなに遊んだおもちゃでも、いつかは手放してしまう。でも、それは仕方ないし、またそれでいいんだと思う。物を大事にしてさえいれば。大人は自分が子どもの頃に遊んだおもちゃを思い浮かべつつ、子どもはウッディーたちの活躍に胸を躍らせて映画を楽しむことができる。本当に大人も子ども楽しめる映画ですね。物を大切にすることは大事なことですが、物を擬人化して振舞わせたり、人間の価値観を与えたり、そういう考え方はあまり好きではありません。でも、トイ・ストーリーだけはねえ、ちょっといいんですよねえ。 ラストシーンで空が映ります。その空に浮かんだいくつかの雲がみんな同じ形をしています。ピクサーが手抜きをすることは考えられないのでネットで調べてみると、あの空と雲はトイ・ストーリー1のときのアンディの部屋の壁紙のデザインなんですね。 憎いね!このーっ! うっかり泣きそうになりました。人の不幸で今日もご飯がおいしい!という冷酷なわたしが。人の泣き叫ぶ声を子守唄代わりに育ったわたしが。 悪魔みたいな人にもお薦めです。トイ・ストーリー3
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