玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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狂い咲き

▼もうこの時期に梨を食べました。こんな早い時期に出ている物はどうかと思ったのだけど、瑞々しくて美味しかった。

ちょっと植物に詳しい人と会いまして、その方がおっしゃるには「狂い咲き」と「返り咲き」というのは同じ現象らしい。ネットの辞書「デジタル大辞泉」(小学館)で引いたところ、確かにそのようである。

【狂い咲き】

1 季節外れに花が咲くこと。また、その花。狂い花。返り咲き。《季 冬》

2 (比喩的に)盛りを過ぎたものが、ある一時期、勢いを盛りかえすこと。

狂い咲きというと異常気象の結果みたいでよくない印象があるが、返り咲きというと全盛期を過ぎたスポーツ選手が再度活躍するようないい印象を受ける。言葉の雰囲気から、狂い咲きは悪いこと、返り咲きは良いこと、と単純に受け取っていた。ただ、それは「季節外れに花が咲くこと」にすぎない。

自分で直接観察するとき以外は、情報というのは誰かの目を通して語られる。狂い咲きや返り咲きほど極端な表現ではないにしろ、情報の伝達者のフィルタがかかっている。しかし、たとえ自分の目を通したとしても、それは自分の経験や先入観などというフィルタはかかるのだろう。

まあ、結局、フィルタはかかるんですけども。

なんかためになりそうなことを言いそうで、そんなでもない、をお送りしました。

▼いつも拝見しているブログで、奥さんの立場について書いてあった。

結婚すると、誰それの奥さんとか嫁さんとか、だんなさんの付属物のように扱われて個として見られなくなるのではないか、ということが書いてあった。

わたしが友人夫婦の家に遊びに行ったときも、友人の奥さん(もうこの書き方が付属物のようで失礼かもしれないが)を「奥さん」と呼んでしまうときがある。たしかに、ちょっとした違和感はあった。じゃあ、突然彼女のことを名前で「けいこ」と呼べば、だんなのほうから「ちょっと待て」と言われるだろうし、奥さんのほうからも「おい!」ってなことになるだろう。なんかあったと思われる。変な空気になる。

呼び捨ては冗談として、普通に考えれば名前に「さん付け」して呼べばいいのかもしれないが、それもなれなれしいようで抵抗がある。なので、最近はなるべく「奥さん」とも呼ばず、本名も呼ばず、「あー」とか、「ちょっとー」とか、名前を呼ばないで済ます方法を採っている。だが、それも不便だし失礼ではないか。もうどうしてよいのかわからない。

いっそ毒蝮三太夫のように、奥さんたちを「オイ!ババア!」と罵倒したいが、そんなことをすれば舌を切り落とされる。けいこは、それぐらいやる。鼻歌まじりで笑顔でやる。

解決法を探しています。

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