玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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自炊

▼最近は、朝食によくチリドッグを作っている。

まずは、ソーセージを茹でるか、炒めるかする。その間にチリソースを作る。トマト半分、玉ねぎ半分、ニンニク一片をみじん切りにする。それを炒めて、塩・胡椒で軽く味付け。炒めたものに、トマトケチャップを適量加え(大さじ1ぐらい)、豆板醤を少し加え、軽く煮詰める。辛くなりすぎないように注意。ソースができたら、サクサクのトーストにプリプリのソーセージとともに盛り付ける。ピクルスがあるなら、それを入れてもいい。

トマトの酸味、玉ねぎの甘味、豆板醤の辛味が混ざって、スパイシーで食欲をそそる味になる。それをほおばりながら、熱いコーヒーを啜るのが幸せである。

夜中に食べ物の話をすることは、けっこう罪深い。

知ってて書きました。夜読んだ人は、ごめんねー。

▼友人が裁断機とスキャナを購入した。いわゆる「自炊」である。自炊とは、本を裁断し、スキャナでPCに取り込んでデジタルデータにすることである。裁断機は3,4万ぐらいで、スキャナはScanSnapという5万ぐらいの商品である。

話を聞くと、書籍電子化はいいこと尽くめである。

・本を置いていたスペースが空く。

OCRによる文字テキスト化による検索が可能。

・携帯用端末に入れることで、大量に持ち運びが可能。

・データは劣化しない。バックアップを取っていれば買い直す必要もない。

・資源の節約にもなる(パルプ、輸送燃料等)

たしかにねえ、これはもう反論の余地がない。2番目のOCRによる文字テキスト化というのは、スキャンしてPDFファイルにする際に、文字をテキスト化することです。本の中で、あの言葉ってどの部分に書いてあったっけ?というのは、よくあることかと思います。そんなとき、文字をテキスト化してあれば目的の言葉を検索できるので、その部分に一発で飛べるわけです。

いいこと尽くめだなー。

しかし、こう、何か抵抗がある。買ってきたばかりの本をバラバラに切り刻んで、スキャンした後は捨ててしまう。この切り刻むという行為に捉われすぎているのだろうか。物を生き物のように扱うのはどうかと思うけど、「本がかわいそう」と思ってしまう。もっとも、本がかわいそうというなら、木を切り倒して紙の材料にする段階で思うべきである。

彼が挙げた自炊の長所は素晴らしいし、僕が漠然と感じる抵抗感は根拠のないものである。手術を受けるのは病気を取り除くのが目的で、体を切るというのはそのための手段にすぎない。きっと、そういう話なのだろう。こんなに理由は明快なのに、感情のほうで受け入れられない。自分で自分の心がよくわからないというのも不思議である。

もしかして、一冊ためしに電子化してみたら、そんなに抵抗感はなくて「なんて便利なんだ!自炊サイコー!」とか言い出すかもしれない。言い出す自信がある。信念というものがない。

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