玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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ツイッター 映画「ボーイズ・オン・ザ・ラン」

▼ブログをやめてツイッターにしてもいいのではないか。ちょっとそう思っている。

言いたいことなんてだいたい140字以内に収まる気がする。それに140字に収めようとすることで文章を簡潔にする技術が身に付くかもしれない。ただ、ツイッターをやったなら快適すぎて戻って来られないようで怖い。

ツイッター=戻って来られない。

あの世=戻って来られない。

よって、ツイッター=あの世。

ツイッター怖い!

バカの三段論法をお届けしました。

▼友人A子に薦められた映画を観た。どうやったらこんなにひどい作品になるのだろう。もう脚本の薄っぺらさが尋常ではない。感想を聞かれたが本人は気に入って薦めてくれたのだろうし、けなすのも悪い。だから少し口を濁して答えた。

「好き嫌いがわかれる映画かなあ‥‥」

「うそ!ちゃんと観た?起きてた?あれ、ひどいでしょ?あんなのにお金払ったと思うと悔しくて。自分だけじゃ悔しいから、誰かにこの悔しさを味わってもらおうとしたのにー」

そういう動機で薦めないでください。そんでその作品について罵りあった。もう少しで監督の家に火をつけに行きそうだったが次の日仕事なのでやめた。4000円分ぐらい悪口をいったのでトータルで得をしたのではないか。あの監督の作品はまた是非観たいです。ストレス解消のために。

▼映画「ボーイズ・オン・ザ・ラン」/ 2010年 日本

モテない人間の怨念がこめられた映画だった。三十路前のモテない駄目サラリーマンが主人公。普通はぶざまなやり方を貫き通すと、それはどこかで「かっこいい」に転化する。ぶざまがひるがえる一瞬が快感だったりもするのだけど、この映画はどこまでいってもぶざまなのである。

その痛々しい部分というか男ならどこかに持っているだろうみっともない部分を、顔をつかまれて無理矢理見せられているようで、笑いたくともどこか苦笑まじりになってしまう。

ぶざまで人付き合いが下手でバカ、おまけに性欲の塊というちょっと救いようのない主人公で、それは憎めないのだけど愛おしいとまではいかない。そこまで冷静に客観視もできず、かといって自分と同一視もしたくはない。主人公と自分がそんなに遠く離れていないのだろう。それが苛立ちの原因かもしれない。

映画もけしてハッピーエンドではなく、爽快感はまったくない。ただ、みっともないなりの矜持というか、意地のようなものが感じられる。間違いなく傑作だとは思うものの、正直なところ二度は観たくない傑作だと思う。なにせスッキリしない!

松田龍平演じるエリートサラリーマン青山の嫌なヤツっぷりがすごい。うわべだけの笑顔で本当は何を考えているかまったくわからない。そしてYOUの風俗嬢、もちろん主人公田西を演じた葦田和伸も抜群に良かったです。是非下ネタと心に余裕がある人は観ていただきたいです。もれなく凹みます。