玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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無理して売らない 人の携帯見ない

ビデオ屋で大量に映画を借りる。

最近のサイコスリラーやホラーは、ソウに似たジャケットが多い。白いタイルの床に血の跡がべったりと付いたようなデザイン。コピーは「あのソウを超える衝撃!」みたいなやつ。ソウを越える衝撃!となったら、まずソウを越えていない。

こういうことやって制作者に怒られたりしないんだろうか。本や歌で「○○に似てるよ!買ってね!」という露骨すぎる宣伝はそれほど見ない。たまにあるけども。なぜか、映画の宣伝に関してはこれが許されている。外国の作品だから、制作者が日本版を目にすることがないからいいと考えているのだろうか。

ある作品に憧れて影響を受けて作品を撮ろうとすることはあるだろうけど、ジャケットまで同じ雰囲気にされて、似たようなやつだからよろしく!みたいに宣伝されるのは違うと思う。制作者が知ったら怒る。ソウみたいな殺し方をされる。

ただ、作品は手にとって観てもらえなければならないわけで、その手段としてのやり方なのだろうか。優れた作品があって、宣伝費用がかけられなくて「観てもらえばきっとわかってもらえる」そういう思いなら、手段を選ばないやり方だけど理解はできる。

でも、そうじゃない気がするんだよなあ。だいたい、ちょっとあんまりな作品が多いし。宣伝する側も「あんまり売りがないから、ソウみたいな感じにしとく?お客さんも、だいたいジャケット見て判断するし」と思って、あのデザインなのだろうか。じゃ、もう売らなきゃいいじゃん。そんなの。無理して売るほどじゃない。

これ観てください!観てもらえばわかりますから!そういうの探して来い。お願いします。

▼友人Fと、忘年会の相談で久しぶりに話した。

Fは、三ヶ月ほど前に自分よりも一回り若い恋人ができたとかで、たいへん浮かれていた。わたしも「二度と連絡するな。今すぐ別れろ。バーカバーカ」と、祝福の言葉を送っていた。

それが、どうも落ち込んでいた。彼女が席をはずしたときについ彼女の携帯の着信履歴を盗み見てしまったという。

わたし:あー、よせばいいのに。どうして凶しかないおみくじを引くようなことを。

F:いや、見る気は本当になかったんだけど。つい。

わたし:で、何かあったの?

F:俺からの着信履歴の名前が「お財布4」になってた。

わたし:お財布4で登録されてんの!?

F:そう。

わたし:お財布て!しかも4!いるね!1から3も絶対いる!

F:そうなのかなー。もう死にたい。

わたし:死ぬときたよ。あれ、お財布に命とかあったわけ?ケラケラ。

F:おまえっ!鬼!この傷ついた俺に対して‥‥。

わたし:あー。ごめんごめん。

F:もう、忘年会の相談って気分じゃないわ。

わたし:そうかあ。じゃあ、今年はやめとく?

F:いや‥‥、やる!この落ち込みをどうしていいかわかんないし。

わたし:お財布1から3とやればいいじゃん。お財布忘年会。

F:やだよ。そんな忘年会。しかし、普通さあ、人を「お財布」とかつけるかね。

本当にひどくない?

わたし:そうだよなあ。おまえ、お金ないしね。どう考えても「小銭入れ」だよね。

よう!小銭入れ4!

F:‥‥。

いちじるしくへこんだのでご飯をご馳走しました。

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