玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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面倒くさい性格

▼知り合いの車の助手席に乗っていた。

初めて走る道だったので迷ってしまったらしい。ちょっとイラついた様子でつぶやいた。

「あーもー!どこでもドアがあればいいのに!」

どこでもドアがあったとしても、人だけ通ってもしかたがない。車を置いて行くわけにはいかないし。だとすると車ごと通る必要がある。車の幅ではドアを通れないんじゃないのか。

と、するとですよ。スモールライトとどこでもドアがあればいいのかな。一人が、車をスモールライトで小さくして、運転者が車とドアを通る。その後、小さいままだとまずいからビッグライトで大きくする。

これだと、まあ一応OKである。

ただ、ただですよ。人間や車にライトを浴びせるのは怖い。きちんと元の倍率に復元できるのか心配である。車の場合は、部品が壊れたときにネジの直径が合わなくて修理ができないと困る。人間も、1センチ身長が縮んだとか伸びたとか、やはりちょっと気持ち悪い。人体への影響も気になる。なので、ドアにライトを浴びせるのがいいんじゃないだろうか。

どこでもドアそのものにライトを浴びせて大きくして、その大きくなったドアを車で通過。通過後にドアをライトで小さくする。これで大丈夫だろう。ちなみに、最初からドアを開けた状態でライトを浴びせなければならない。そうでないと、大きくしたドアを開けるのは大変だろう。

なので、さっきのつぶやきは、

「あーもー!どこでもドア、ビッグライト、スモールライトがあればいいのに!

その際に理想的な手順は、

1 どこでもドアを開ける

2 ドアをビッグライトで大きくする

3 ドアを通過する

4 ドアをスモールライトで小さくする」

がいいと思いました。

めんどくさー。なにこの人。いっしょに暮らしたくないわー。

まあ、こういうことをリアルで言うと鬱陶しいので言いません。それぐらいは、わたしだってわかってるんだ。なので、ただ窓の外を眺めながら「そうだねー」と言った。

そんで、あそこに見える美味しそうなソバ屋に入りたいなあ、と思ってました。