玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

このブログの内容はすべてフィクションです

ゴキブリが怖い理由

▼ゴキブリがどうも苦手なのだ。小さい頃は、どうだったのか憶えてないのだけど、今ほど苦手だったとは思えない。

友人夫婦の子ター坊は、ゴキブリが出たとき、ちっとも動じなかった。

以前、職場の同僚で東北出身の女性がいた。彼女は、上京するまでゴキブリを見たことがなく、ゴキブリを見たときにメスのカブト虫だと思ったそうである。しかも、それを捕まえてしばらく飼っていたそうである。その話を聞いて以来、彼女のことは心の中でゴキ子と呼んでいた。ゴキ子、元気だろうか。

それはどうでもいいのだが。

なぜ、大人になってからのほうが苦手になるのかがわからない。子どものほうが抵抗力が弱いので、子ども時代には苦手で大人になってから平気になるというなら理解できる。抵抗力が低いうちは、不衛生なものに近寄らないということである。だが、子どもは平気で、また、ゴキブリを見たことがない大人も平気となると、この苦手というのは後天的なものではないかと思えてくる。成長していく段階で、さまざまな情報により学習した結果が、今のゴキブリ嫌いになっているのかもしれない。

ということで、後天的な知識によって嫌いになったか確かめるには、現状のゴキブリ観を覆せばいいのではないか。一般的に、好きな昆虫ランキングというのは、カブト虫、クワガタを筆頭にバッタや蝶などと続いていくように思う。無論、最下位はゴキブリである。

そこで、ゴキブリをかっこいいというイメージにできないかと思っている。黒々したもの、速いものを見たときに「お、ゴキブリみたいでかっこいい!」「ゴキブリみたいにすばやい」などとター坊に言っている。洗脳中である。こうやってプラスのイメージを与えていけば、ゴキブリ好きになるのではないか。

やがてカブト虫を飼い出すようにゴキブリを飼い出すのではないか。

そう話したところ、友人夫婦から「人の子どもでそんなこと試すな!」と怒られた。

なんだ、なんだ、キミたちは。人の子だから試しているというのに。

コラコラ、雑誌で叩くなというに。人をゴキブリみたいに。こっちは3億年も前から地球に住んでるのに、先輩に対してキミらの態度はなんだね。