玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

このブログの内容はすべてフィクションです

職業病

行政書士講座にも少し慣れ、わからない部分について、先生と直接メールでやりとりすることがある。何度かやりとりしていると、ほんの少しだが近況や雑談が混じることもある。

しかし、先生からのメールはちょっと言葉が硬いんだなあ。

エンジニアや法律家というのは、厳密な言葉を使う人が多い。プログラムなら一字の違いで動かないことがあるし、契約書に一語あるだけでまったく違う意味になることもある。これは職業病といってよいかもしれない。

この先生からのメールでミカンを食べた感想についての一文を引用する。

「そのミカンには標準的な甘さが確保されていた」

ただミカンが普通の甘さだったと言おうとしている。ふざけているわけでもない。

この「標準的な甘さ」というのも、ことによると糖度計で測定した結果「標準的な甘さ」だったと書いてきたのではないか。それぐらいやりそうである。いや、やったかもしれない。

なんにせよ、ただ単に「ミカンが普通に甘かった」と伝えたいだけなのである。