今更なのだけど、ようやくジョジョを読み終えた。
当時、ジャンプは毎週読んでいたものの、なぜかジョジョにだけは手がのびなかった。
このたび友人から80巻まとめて借り、ようやっと全部読み終えた。
敵との対決が純粋に力だけでないというのがいいですね。
よくある漫画だと、強い敵を倒したら、それよりも強い敵、またさらに強い敵と出てくるのが普通です。ジョジョの場合は自分が持っている能力をどうにかこうにかやり繰りして戦う。
スタンドとは刀のようなもので、それを使いこなす者と一体になってはじめて真価を発揮するという。ここらへんが面白いなあ。優れたスタンドを持つ者が最強というわけでもない。
ディオや承太郎が時を止める能力を持たなくて、もっと弱いスタンドだったとしても、意思や観察力でそれをカバーできたことが想像できる。
と、いうようなことをとくとくと友人相手に1時間話すのだった。興奮しすぎである。
高校時代ならいざしらず、今頃申し訳ない。
しかし、この「手持ちの武器」で戦うしかないってとこが、人生そのものだなあ。
容姿や、運動能力、頭脳、そういったものは人それぞれまちまちだけど、どうにかこうにかやり繰りしていかざるをえない。
この漫画で救いがあるのは、能力が劣っているから駄目なのではなくて、大事な状況でどう決断するのか、その意思を問いただしている。どのように生きるのか選択を迫る瞬間がある。
その哲学にしたがって、その決断でたとえ死んだとしても、それは立派なことだ。
人生で大事なのは、能力の優劣ではなく、どう生きるかという姿勢である。
↑4部の杜王町篇が特に好きですね。
ここから、作品内容に触れます。
ラストはびっくりの地球上の全員死亡エンド(エンポリオ除く)という、誰も予想しないであろう展開。
驚きましたね。あれは。
しかし80巻も描きつづけて来た世界、愛着あるであろう主人公たちを殺すというのは作者にとって辛いことだったんじゃないでしょうか。ただ、受け継がれてきたものは確かにあって、輪廻かパラレルワールドかわからないけど、また別の世界で受け継がれてゆく。
それをエンポリオが見届けたことで、それは無駄にならなかったということなのだろう。