玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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フロントミッション5 エースコンバット04

▼人からは「仕事を辞めたら暇でしかたないでしょう」と言われたが、わたしは暇が好きな性質なので、それでよかったのです。

1日に1冊の本を読み、ゲームや映画、音楽を楽しんで、料理を作って、友人や家族と話して、たまには散歩して犬や猫を眺めたりする。そういう穏やかな日々がねえ、終わってしまうんですねえ。少しばかり忙しくなりそうです。

だもんで、残された時間を惜しみ、ほとんど脅迫的にゲームをやり、映画を観て、本を読みで目が痛い。もうやりたくない、もうたくさんだ、という状態になってしまった。
面倒な性格である。

フロントミッション5(スクウェア エニックス
ほとんど脅迫的にゲームをやった結果、フロントミッション5を終了。スキルの足りない初期メンバーの能力は、機体のパーツを高価なものにすることで補った。お金で万事解決した。頭脳で解決することは、とっくにあきらめている。

しかし、シナリオがあまり好きになれなかった。前作の4は、行き当たりばったりかつ趣味で戦争しているような主人公で、卒倒しそうになったのを憶えている。5は恋愛を絡めてきたり、キャラの性格を単純化しすぎてNHKの朝の連続テレビ小説みたいで、はてしなく軽い。見ていて恥ずかしい。

大人が楽しめるように作っても、子どもは理解できるし、完全に理解できなくても何かは残るのではないか。わかりやすくしようとしたのかもしれないけど、わかりやすさが陳腐さに置きかえられている。CGやムービーにこだわっても中身が乏しいので、仏作って魂入れずのような残念さ。それならばいっそシナリオは抜いて、シミュレーションのみにしてもらってもかまわないのだけれど。

シミュレーションとしては、バランスがとても良くとれている。理不尽に即死しないし、それはきっと何度も数字を調整した結果ですばらしいことなのだろう。数値の揺れが少なく安定しているので、ファイアーエムブレムのようにクリティカルや回避がバンバン発生するゲームより展開が予想しやすく敗北しにくい。

でも数値の揺れの魅力はあるわけで、その揺れの具合がねえ、ファイアーエムブレムキングオブキングスは良くできてるんだよなあ。奇跡的に生き残ったり。贅沢を言いすぎである。

エースコンバット04 シャッタードスカイ(ナムコ
 
立て続けに軍事物。空中戦によって墜とされた戦闘機、その墜落機が自宅に直撃し家族を失った少年。彼の目を通して、この戦争が語られる。森博嗣スカイクロラシリーズの世界観を思い出していた。

シナリオは紙芝居のような雰囲気の良い1枚絵で、その絵に合わせて少年が語るだけのもの。戦争を賛美するでも反対するでもなく、そこで起きてしまった出来事が淡々と綴られる。結果として、自分の家族を殺すことになった敵のエースパイロット「黄色13」。彼を憎みながら、でもいつしか彼に魅かれていく少年。シナリオ、ゲーム性ともに良く楽しめた一品。

ゲーム中、なぜか敵の無線が傍受できるのですが、あれは悲しいなあ。最終ミッションで、戦局は決定的になりながらそれでも向かってくる敵機の「大陸の空を飛ぶのは、エルジアの航空機だけだ」というセリフ。それまではコードネーム「黄色13」や「メビウス1」などで呼んでいたはずが最終ミッションだけは名前を呼び合っている敵機。

一見華やかなドッグファイトだけど、それも個人を殺しあう戦争なんだというメッセージなのだろうか。オーケストラ鳴り響く中での黄色中隊との最後のドッグファイトは楽しくて少しだけ悲しい。
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