▼在職中に肝臓を傷めていたので通院している。
肝臓が過労と不摂生で黒いらしい。
レントゲンを見ながら医者に「ね、黒いでしょ?」と言われるけど、レントゲンなんて元が白黒だからなあ。よくわからない。
そりゃ、先生は毎日見てるからわかるでしょうが、こっちは素人なんだからと思うが「黒いですねー!まずいですねー!」なんて調子を合わせる。
「いや、笑い事じゃないですよ」と怒られる。
そうやって怒られてから半年。肝臓の調子もだいぶ良くなった。
今は黒くないらしい。なんなの。白いの?
今は、そことは違う近所の病院で薬だけもらっている。
ここのおじいちゃん先生は、テレビを観ながらなんとなく診察するという「それ嘘だろう」と疑われても仕方のない話だが本当である。
ちなみに前々回行ったときは診療時間にも関わらず先生がいなかった。
「先生、どっか出かけちゃってー」と看護婦さんが言うんで唖然とした。
しかたがないので同じ薬を出してもらった。
本当にいいかげんだ。患者のほうも諦めてるのか、だいたいいつも一人か二人ぐらいしか待ってないので快適である。
わたしが住んでいるのが、東京とは名ばかりの畑に囲まれた片田舎なので、こういういいかげんなことで許されているのだろうか。のんびりした風土だ。
けっこう、このいいかげんさが気に入っているし、心配だったら、ちゃんとした大きい病院に行けばいいだけだから。
テレビを観ていると特に感じるけど、もういいかげんというのは許されないのかな。
プロ野球で、オリックスの(故)仰木元監督がよく仰ってたが、自分たちの頃は酒を朝まで飲んでそのまま試合に行ってヒット打ったとか、その時代にはそれで良かったようである。
今は野球選手は、特にイチローなどは「アスリート」という感じだ。ストイックで常に野球のことだけを考えている印象がある。銀座でどうこうなんて、冗談でも言えないのではないか。
そんなイチローが仰木さんを尊敬してやまないというのも面白い。
格闘技の世界でも、プロレスよりもK-1や総合格闘技など、遊びのない競技のほうが人気が高い。
お笑い芸人も、難解な漢字や雑学クイズに挑戦したり、芸人が勉強するというよくわからないことになっている。
堅苦しい世の中に風穴を空けるのが芸人じゃなかったのか。
なんかこう、真面目な、遊びのない方向にいっている。
いいかげんさや、だらしなさ、しようのなさ、そういうものを受け入れるゆとりを失っているように感じる。無駄な物、駄目な物は排除されて、それは或いは洗練ということかもしれないが、なんだか窮屈だ。
わかりやすい努力、感動、努力、感動、その繰り返しで、そんなのばっかり持て囃されているように見える。
正しいことが大好きで努力感動中毒の世の中なのか。
なにやら暮らしにくい世の中だよ。