玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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バジル

▼雨なのに打ち上げ花火が上がっていた。花火大会は中止にならなかった。スケジュール上、どうしても延期できないのだろうなあ。空に咲く見事な大輪の花は観られず、花火が上がっているであろう部分の雲が赤や黄に染まるという変わった現象が観られた。珍しいものを観た。

 

 

 

▼会長の句会のお手伝い。会長の友人の家に泥棒が入った話を聞く。家に犬はいたが役に立たなかったという。警察の人が言うには、最近は犯人に懐いてしまう犬もいるそう。飼い主の方が言うには、この犬、犯人から餌をもらっていたらしい。買収されている。

 

今は犬を番犬として飼っている家は少ないように思う。もう家族の一員という位置が多いのだろう。まるで人を疑わない犬というのは番犬としては問題だが、今まで人を疑わなくてもまったく問題なく生きてこられたのだから幸せなのではないか。むしろ、始終人を疑って、訪ねてくる人全員に吠えかかるような犬はなんだかかわいそうな気もする。あまりに凶暴な犬は、家庭に問題を抱えている印象がある。偏見かもしれんけど。子供の頃の、M村くんの家とか。なにせ嫌なやつだったよ、あいつは。

 

で、泥棒は空き巣ではなく、夜、家族が寝静まってから家に入ってきたという。家主は寝ていてまったく気づかず、朝、お金が無くなったことがわかったらしい。夜に来るということは、鉢合わせしても住人に勝てる自信があるのだろう。その自信、怖い。この人の家はわたしと同じ市にあるのだ。いよいよ東京西部もゴッサムシティのようになってきたのか。震えて眠ろ。

 

 

 

▼バジルを育てていたが、思ったよりもあまり芽が出ずうまくいかなかった。バジルを栽培している方のサイトを見ると、驚くほど大きく育っているので驚く。わたしのバジルの何が悪かったかといえばどうも種の撒き方が間違っていたらしい。種には光によって発芽が促進される好光性種子と、逆に光なしでも発芽する嫌光性種子がある。バジルは好光性種子なので、種にほんのわずか土が被る程度の埋め方でよかったのだ。それを知らずに深く埋めてしまった。

 

バジルのことはともかく、調べていて気になったのが嫌光性種子(トマトやキュウリなど)のほう。目安としては種の直径の2,3倍の深さに埋めるらしい。それでもみんなちゃんと地上に顔を出して実を付ける。種はどうやって地上の方向を探り当てるのだろう。種から360度の方向にめったやたらに芽を出すのではなく、ちゃんと一方向に出していて、それが地上にきちんと向かうのがすごい。

 

どうやって種にプログラミングされているのだろうか。好光性種子ならば光が当たっている方向に発芽するという手もあるのだろうけど、嫌光性種子だと水が来た方向に芽が出るのかなあ。重力を感知したりするのだろうか。簡単なことなのにわからないことが多い。子供電話相談室に聞けたらなあ。41歳児なのでギリギリ大丈夫だと思う。

 

 

 

▼映画の感想「シベリア超特急」を書きました。映画ファンの間で語り継がれてきた噂の「シベ超」をついに観ました。これはねえ、なかなかの珍品でしたねえ。