玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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シュークリーム

▼冬物のコートをクリーニングに出そうとしてやめる。花見にも行かず桜は散る。さみしさみし。

 

 

 

▼部長からシュークリームをもらう。シュークリームやエクレアが好きだけど、食べるのは二か月に一回ぐらい。部長が物をくれるなんて珍しいと思っていたら、交換条件で納期を3日縮めろと無茶をいわれる。お、おまえ、シュークリーム一つでわたしを買収しようとは。だが、よく考えてみると部長がシュークリームをくれるというのはよほどではないか。小学生から自転車をもらうぐらいの価値がありそう。部長の全財産の半分ぐらいかもしれんと思い直す。

 

席に戻り、部長からシュークリームをもらったと隣席のTさんに伝えるとひどく驚かれた。「わたしなんて10年近く勤めてるのにガム一つもらったことがありませんよ」などという。なんだなんだとみんな集まってきて「賞味期限が切れているはず」とか「毒が入っているに違いない」などといいだす始末。そんな珍しいのか。このシュークリームですが博物館に寄贈したほうがよろしいか。

 

部長がかわいそうになったので引き受けることに。

 

 

 

▼言葉が拙くてもうまく相手に伝わることがある。映画の感想でも「なんかよくわからんがすげえ面白かった!」と書いてあるほうが、巧みな表現や正確に分析された文章よりも惹かれることがある。拙い表現にも熱があって、それがより魅力的に映るのだろうか。バカみたいといえばバカみたいだけど。

 

言葉の目的は相手への伝達なのだから、どんなに表現が拙かろうが相手がそこに惹かれたのであればそれが正解なのかな。上手くてもまったく頭に入ってこない文章というのもあるわけで。そんなことを書けば、わたしは上手く書けるのにあえてうまく書いてないようだけど、当然そんなことはない。あれで全力。全力で下手。

 

映画の感想「アデライン、百年目の恋」「ヴィンセントが教えてくれたこと」を書きました。アデラインは歳をとらなくなったSF恋愛もの。ヴィンセントはおじいちゃんと孫との交流もの。アデラインは主演のブレイク・ライヴリーがきれいでしたねえ。すげえきれえだった!

 

無理しても何か駄目なような。