玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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カレー

WBC二次予選、日本×オランダ戦をテレビで観る。年に何回も観られないしびれるゲームだった。8対6で勝利。タイブレーク(延長11回以降はノーアウト1塁2塁から)の試合となった。あの緊張感はすさまじい。観ただけで疲労。小久保監督のおっしゃるように死闘でした。

 

 

 

▼BSでチベットの修行僧の番組を観る。「他人を罰せず、自己を律せよ」という教えが寺院に掲げられていた。自分の身を厳しい環境におけば、つい他人にも厳しく接してしまいがちになる。これくらいやって当然と思う。自分が正しいと思えば、他人にそれを押し付けたくなる。自分の持つ正しさも、他人に押し付けるという過ちによってかき消されてしまう。気をつけよう。全然厳しい環境に身をおいてないけど。

 

チベットの修行僧もいまやPCもスマホも普通に使っているんですね。なのに家にストーブはないし、薪を割ってかまどでご飯を炊いている。バランスが滅茶苦茶に見える。修行僧の一人が実家に帰るのに密着していた。家族の一人が娘を呼びに行くというので、娘に電話をかけるのかと思ったら大声で山に向かって名前を呼ぶので驚いた。「一時間ぐらいしたら帰ってくるだろう」って、すごい連絡法である。声が何キロ先かに届くのだ。ちゃんと帰ってきた。

 

 

 

▼スパイスからカレーを作る。けっこう手間がかかるので、なかなか大変。レシピはこちらのサイトで公開しているものを使いました。ない材料はいろいろ省略したけど、インド料理屋で出るような味になります。ただ、スパイスが使ったことがないものばかりで、味の調整がまったくわからない。砂糖は甘くなる、塩はしょっぱくなる、というようなわかりやすさがない。

 

チリパウダーは赤いのでたぶん辛さかなとか、ターメリックはカレーっぽい風味なのか、ガラムマサラはなんだこれは雰囲気か、カルダモンてなによという。すべては勘にかかっている。気がつけばハウスとかSB食品の馴染みのカレールーに近づけようとしている自分がいる。なんのためにスパイスを買いましたか。でも、ちゃんとインドカレーっぽい味になりました。

 

甘めのバターチキンカレーが好きなので蜂蜜とヨーグルトを足してみたら好みの味に。明日もまた楽しめそう。スパイスで作ると、いろいろ調整できるところに楽しさがありますね。嬉しいなあ。勘なのでギャンブル的楽しみ方ができる。間違えると慌ててヨーグルトで薄めて、なかったことにする。

 

家事というのはどうしてもマンネリ化して労働になりがちだけど、市販のカレールーをただ使う受動から、積極的にスパイスを組み合わせていく能動に変えることで趣味になるのかも。毎日作れるようなものでもないけど。新しい趣味を発見したような。インドカレー屋に行って「ほう、コリアンダーがなかなか効いているねえ」などと通ぶれる。これで嫌な人間にまた一歩近づけた。コリアンダーがどんな味かは全然わからない。

 

 

 

▼映画の感想「イン・ザ・ヒーロー」を書きました。スーツアクター(ヒーローの中の人)の話。