玉川上水日記

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映画「セックス依存症の私」

セックス依存症の私
Dario de una ninfómana / 2008年 / スペイン / 監督:クリスティアン・モリーナ / ドラマ


セックス依存症とは病気なのか?
【あらすじ】
キャリアウーマンとしてバリバリと働いている魅力的な女性ヴァル(ベレン・ファブラ)。彼女の悩みはセックスをせずにはいられないこと。

【感想】

ちょっとニコール・キッドマンにも似ているベレン・ファブラ。セックス依存症というのが病気なのかどうなのか、実のところよくわからなかった。

彼女は探究心が強く、セックスが大好き。だが、恋人には「セックスのことしか考えてないのか!」と嫌われてしまう。彼女の理解者だったおばあちゃんは「セックス依存症というのは男が作り出した概念。自由に生きなさい」と言ってくれる。しかし、大好きだったおばあちゃんも亡くなってしまう。

不況で仕事も辞めざるをえなくなり、まいっていたとき、会社社長のハイメ(レオナルド・スバラグリア)と出会い愛人となる。

この人がねえ、優しいのは最初だけで、問題がある人なのだ。ヴァルが残業していると「うちの嫁を残業させるな!」と再就職先に怒鳴り込んでくるわ、彼女の友だちに暴力を振るうわでどうしようもない。セックス依存症より、この人をどうにかしてください。麻薬もやっておるよ。

結局、そんなDV男ハイメさんとも別れ、娼館に勤めることになった主人公。これぞ、わたしの天職!と喜んでいたものの、やはり何か満たされない。

この物語は、愛情不足に悩む女性がやがて本当の愛を見つける話なのかと思っていました。そうではなくて、自己肯定の物語なのだと思う。「わたしはセックスが大好きで、これで本当にいいのだろうか?」と思い悩んでしまえば、それは病気として扱われる。でも「セックスが好きでしかたない。毎日楽しくてたまらない」心の底からそう思えば、それは病気ではないように思う。病気とはなんなのだろう。

もし、無理や強がりではなく、自然に自己肯定できるのであれば心の病気というのは減るのかもしれない。


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