玉川上水日記

このブログの内容はすべてフィクションです

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アロハ 診断書

▼だいぶ蒸し暑くなっているので、スーパークールビズというのはありがたい。

ただ、わたしのようにたいした私服がない人間には、スーツは楽である。あれ着てれば、だいたいどこでも入れるし間違いがない。今日は、半官半民というやや固めの取引先で打ち合わせだった。

一緒に行く予定のN氏が「全員アロハで短パンだから、アロハで着たほうがいいよ」と言うから困ってしまった。アロハなど持っていない。先方が全員赤いアロハで、わたしだけスーツで浮いてしまったら、ちょっと困る。下だけスーツのズボン、上はネクタイなしの半袖ワイシャツにした。

わたしが到着したときには、すでに全員揃っていた。部屋に通されたら、全員がきちんとスーツを着込んでいる。ネクタイをしている人のほうが多い。わたしに「アロハで短パン」と言ったN氏は、スーツにネクタイをビシッと締めていた。わたしに気づいて、軽く手を挙げた。

「やあ、おはよう」

「やあ、じゃねぇよ」

なにさわやかに挨拶してんだ。アロハに短パンはどうした?

人間、信用したら終わりである。もう、誰も信用できません。

▼病院で診断書をもらう。

しかし、あのー、なんですか、あの商売。患者の氏名と、病名と、医者の名前とハンコ、そんだけサラサラっと書いて五千円弱って。

あれは、いいのか?いや、よくない!断然よろしくない!

というわけで納得がいっていない。どう考えても手間がかかってないし。せめて、もうちょっとサービスがあればいいのだけど。

毛筆のヘタウマな字で「食中毒だもの みつを」って書いてくれれば、出しますよ五千円。高いんだもんなー、やんなっちゃうなー。なんであんなに高いんだろう。理由がわからない。