▼上半期が終わろうとしている。上半期の終わりには「この半年に観た面白かった映画」を20本ぐらい挙げるのが常だった。今年ほとんど観てないのだなあ。80本ぐらいしか観ていない。いや、観てるだろうがヒマかよ、と思われるかもしれないが例年はこの時期に200本ぐらいは観ている。でも、そんだけ観ていると滅茶苦茶ヒマそうで恥ずかしいから書かなかった。見栄を張りたかった。今年は例年5、6位ぐらいにくる作品は多かったけど、これというのはありませんでした。後半戦に期待。
【上半期に観た面白かった作品15本】
1位 AIR/エア
2位 クーリエ:最高機密の運び屋
3位 最後の決闘裁判
4位 パーフェクト・ケア
5位 スティル・ダーク
6位 リチャード・ジュエル
7位 モーリタニアン 黒塗りの記録
8位 LAMB/ラム
9位 タリーと私の秘密の時間
10位 ノマドランド
11位 DUNE/砂の惑星
12位 私の叔父さん
13位 FUNAN
14位 怪物團
15位 シャドウ・イン・クラウド
▼蒸し暑い。扇風機を掃除する。カバーが外れないやつもあって、それは見なかったことにした。電源を入れれば、ぶおおおとホコリを吹き飛ばしてくれるだろう。それでよしとする。みんな、エアコンや扇風機をちゃんと掃除しているのかな。ネット上にはちゃんと掃除している人しかでてこない。掃除しない人はそんなことを書くわけもない。実のところ何%ぐらいが掃除しないのだろうか。50%ぐらいではないか。いや、もっと高くて60%、70%、実は80%ということはないか。だとしたらいいな。私の世界ランキングが相当上昇する。世界ランキングとかいってるやつのランクは、かなり残念そうですけど。
▼仕事でお会いした50代の男性は「OK」のとき「OK牧場」という人だった。ダジャレ好きに、悪い人間はいない。ただし、いい加減な人間は多い。というのが私の観測。
打ち合わせの後、隣席のTさんから「OK牧場ってなんですか?」と訊かれる。ガッツ石松さんがテレビでよくいってた記憶があるが、ガッツもテレビに出なくなって久しい。そうするとOK牧場の使い手も絶えてしまうわけか。絶えてもいいんだけど。TさんのようにOK牧場を知らない人も出てくる。『OK牧場の決斗』は、保安官のワイアット・アープ、友人のドク・ホリデイらとクラントン兄弟たちのトゥームストーンでの銃撃戦を映画化した西部劇作品。
ガッツ石松は映画好きで自分でも監督をしているから『OK牧場の決斗』が好きなのだと思った。ガッツのホームページを見ると、インターネット黎明期によくあるフレームによる二分割の作りで、これぞ個人ホームページという懐かしさに溢れている。郷愁。強調したい言葉のフォントを大きくしており、フォントがめちゃくちゃに崩れて読めない部分がある。かつてテキストサイトでこういった強調表現が流行ったのだ。「フォントが崩れる場合、ブラウザで調整して読んでください」と書かれている。今やユーザーの使用するデバイス(PC、スマホ、タブレットなど)がどんなものであっても最適化して表示するレスポンシブデザインが当たり前だが、そういう配慮一切ない。おまえの方が自分で調整せい、という姿勢。実にいい。いいぞお。
ガッツのページを読み進めていくとOK牧場についての記述があった。ガッツ監督作品『カンバック』には、西部劇ドラマ『ララミー牧場』で主演したロバート・フラーも出演する。クライマックスでロバート・フラーの演技がすばらしかったため、ガッツは「OK!」とカットを告げる場面で「OK牧場!」と叫んでしまった。つまり、OK牧場は映画『OK牧場の決斗』ではなく、カットを告げる「OK」と「ララミー牧場」(ロバート・フラー主演)が混ざってできた言葉なのだ。本当にどうでもいい知識を得てしまったな。みなさんにおすそわけしたい。
ガッツといえば「OK牧場!」というのが面倒臭くなったのか、代わりに「牧場!」とだけいってる時期があった。若い世代からすると『OK牧場の決斗』も知らないのにその短縮形である「牧場!」だけ聞かされると、もはやなんのことやらではないか。たとえば「ガッツさん、これでいいんですよね?」「OK牧場!」は成り立つが、ここで「牧場!」とだけ答えると意味がわからない。その意味のわからなさでウケていたところもある。なにせ唐突だし、完全におかしい人である。
OK牧場を素直に略せば「OK」だが、そうなるとわざわざ「OK牧場」と長くした意味もなくなるので、ガッツとしてはオリジナリティを残した結果「牧場」となったのだろう。「オリジナリティを優先した結果、わけわかんなくなるって意味のことわざなかったっけ?」とTさんに訊いたところ「ないですね」と即答された。あんた、考えてもいないでしょうに。
蒸し暑さの中、6月が終わる。