玉川上水日記

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映画「ムーンライズ・キングダム」

ムーンライズ・キングダム
Moonrise Kingdom / 2012年 / アメリカ / 監督:ウェス・アンダーソン / ドラマ


駆け落ちおとぎ話。
【あらすじ】
1960年代アメリカ。少年少女の駆け落ち。追いかける保安官と仲間たち。


【感想】

映画を勝手に分類しておりますが、雰囲気映画に入るかもしれない。ストーリーは重要ではなくて、世界観や雰囲気にどっぷり浸かるのが心地良いという。「かもめ食堂」とか「めがね」とか、ああいった作品が好きな人は好きなのではないか。ちょっと違う気もする。いきなり自信がなくなった。

一応、ストーリーはちゃんとあるんですよね。12歳の少年少女が駆け落ちし、保安官やボーイスカウトの仲間が追いかけていく。うーむ、甘酸っぱい。

でも、やはりどこか現実離れしている。逃げる二人は、追いかけてきたボーイスカウトの男の子をハサミで刺してしまう。普通は人を刺したことに対して心配とか恐怖とか、そういう感情があるはずだけど、浜辺でノリノリでダンスなんか踊っている。反省がないよ。

とても童話的というか、童話の赤ずきんが狼の腹を裂いておばあさんを助ける場面があるけど、そこに血の臭いや残虐さを一切感じないのと同じかもしれない。誰かの夢の話を聞いているような、一応現実世界の話なんだけどもリアリティが欠如していて、それでいてなんとなく楽しいという。伝わりますでしょうか。何を言ってるんだ、おまえは、ということを書いてる気もする。

1960年代の服装、小物、音楽。そんなのが好きな人はいいかも。

ブルース・ウィリス、エドワード・ノートン、ビル・マーレイ、ハーヴェイ・カイテル、ティルダ・スウィントンと、いい役者がたくさん出ている。実に贅沢な使い方ですね。みんなチョロチョロっと出てきます。